経営シミュレーション(ビジネスゲーム)とは、どんな研修ですか?への解説
初めての方、ご存知ない方へ4つの説明例です
1. 上位コースの内容説明
2. 九州大学でのセミナー事例
3. 一般参加者もいたセミナー事例
4. 某大企業の教育顧問様による内部向け説明
5. 大小50本以上の事例集ブログへ (ビジネスゲームの館)
経営シミュレーショ/ビジネスゲーム研修に参加されたあなたはメンバーとともにある業界X社の経営幹部に就任し、数年間にわたる経営を模擬体験します。
まず、経営方針と数値目標を立て、実現に向けた戦略的な意思決定(経営計画の作成)を行います。
それは経営資源に対するバランス感覚を試したり、投資のタイミング感覚の体験です。まさしくトップマネジメントに成りきることなのです。
あなたは、浮沈の激しい経営サイクル(8〜16期)の中で財務会計の基本を、(競争により)変化する数字を通して学びます。融資交渉や資金繰りの体験は中小企業経営のダイナミズムそのものです。この体験から儲けることとカネがあることの違いを「利益とキャッシュフローの違い」として理解します。
その後、管理会計レベルへ進めば限界利益や貢献利益の視点で「売れる商品と儲かる商品の違い」、「儲かるセグメントの探索」を学びます。
計数学習が進んだら、ライバルとの競争を通して、ゲームに勝つコツを「マーケティングとは売れる仕組みづくりである」と理解します。さらに経営資源の配分を通して、製品・価格・プレイス・販促の4P戦略、コトラーやポーターの経営戦略の定石理論を、「本」ではなく体験学習から理解します。
以上のプロセスでは、意見を異にする仲間との議論や葛藤が避けられません。対外的な銀行や労組、サプライヤー、そしてライバルとの交渉場面が幾度となく訪れます。自然とヒューマンな能力やトップマネジメントに要求されるリーダーシップとは何かを問われ、試されるのです。
さてX年後のあなたは株主総会の壇上にいます・・・
株主に向かって手厚い配当を提示できるでしょうか。あるいは投資案件に備えて内部留保に励む立場をとるのでしょうか。 それとも債務超過に転落して失意のうちに……
以上は上位コースの例です。ダイナミックな経営を数日間に凝縮してあります。あなたも参加しませんか?或いは将来を託する人材をこの研修へ放り込んではいかがですか。
一方、入門コースの場合はもっと手軽に経営体験を通してビジネススキルの養成を図ることを目的に作ってあります(詳細はコースメニューから個別ページへどうぞ)。
企業での実施事例は多くありますが、一般に内容を公開することはできません。その意味では、九州大学での事例は貴重です。標準コースの一つであるPCMakerの2日間です。
土日に集うセミナーですから参加者(社会人と学生)のモラルは高く、予備知識が少ない大学生も熱心に学習しました。詳しくは九州大学 知的財産本部主催のセミナー風景をご覧下さい(担当、坂本氏のブログ)。
他にも、一部公開許可を得ている例があります。セミナーのページやブログをどうぞ。
主に大手企業向けが多い中で、貴重な事例をご紹介します。一般の社会人を募集した新潟県の起業塾セミナーです(特例で参加費は無料)。
経営シミュレーション(ビジネスゲーム)の商業向けと製造業向けの2コースを合計6日間を実施。無料とは言え、土日の終日研修です。老若男女入り乱れた中で、果たしてこのような高度で複雑な研修が可能なのか、否定的に思われるかもしれません。
しかし内容の奥深さや理解度を深めるツールや経営モデルのリアリティさ、ユーモアあるオペレーションで参加者を引き込むことができました。
第3会合 (ブログ ビジネスゲームの館) 第2会合 第1会合
以下は、当時N社役員で幹部教育研修のご担当をされた大澤渉顧問(前職は中部方面総監/陸将)が実際に書かれた、参加者向けの『経営シミュレーションとは何か』の説明文からの引用です。研修の本質を普遍化して的を射た内容です。
グループ企業(約250社)の取締役と連結親会社の部長を対象として、2泊3日コースを7年間にわたり25回実施。一回当たり6社/4人編成で5年間(20期)の長期経営という本格コースを実施しました。
目的は |
----コンピュータを使い、模擬的に会社を十数期経営することによって、数年間に匹敵する経営を、教育的に体験することである。
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研修効果は |
--- 「経営」というものに対して、漠然としたイメージ、ないしは自分で勝手に考えたイメージを持っていることが多いが、この研修を通じて、経営における基本要素として、何と何があり、それらは具体的にどう機能しているのかが理解できる。
(特に平常自分の仕事に直接関係ないと思っている要素について、その重要性が分かる)
--- これらの経営要素のあいだには脈絡があって、その一部に対して手を打てば全体に波及し、それは時間的遅れをもって後々まで影響する。したがって、全体的な配慮の元に仕事を行わなければならないということが体験的に理解できる。
--- 計数を元にした判断の重要性が感得できるとともに、同時に直面する場面の全体像を直感する能力の必要性がわかり、今後の自己啓発の方向づけができる。
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