経営シミュレーション(ビジネスゲーム、マネジメントゲーム)研修による人材教育
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コンセプトや運営面の比較は 「開発コンセプト」、「Q&Aと比較」へ。
この教育の真髄はどこかという視点で文献「ヤンマーのビジネスゲーム」はお勧めです。


・更新
2014.12/16 加筆修正
2012.5/5 アバロンヒルのブログ追加
2011.6/1 経営モデルを追記


下はコース副教材です


ビジネスゲーム研修(マネジメントゲーム)との違い

研修コースのメニュー

他のビジネスゲーム研修やマネジメントゲーム研修と本コースとの比較を、教育ご担当者向けに述べたものです。

  1. そもそもゲームとは

  2. 教育に対する考え方

  3. 他のビジネスゲーム(マネジメントゲーム)との比較表


丸 そもそもゲームとは

世の中にはビジネスゲーム(BG)やマネジメントゲーム(MG)、デシジョンゲーム(DG)と呼ぶ類似名称の研修があります。さらに差別化目的でビジネス・シミュレーション、ゲーミング・シミュレーション、トップマネジメントゲーム等々の呼び方もあり、呼称が乱立気味です(詳しくはマネジメントゲームの研究)。 しかし本サイトでは経営シミュレーションを優先的な表現にしています。
なぜなら、「game」には競技や勝負という戦いの意味がありますが、日本では『ゲーム=遊び』と受け止められがちです。そのためビジネス(マネジメント)ゲームは「会社ごっこ」と揶揄されることもあります。一方、経済学では「game」とは「利害関係の対立する状況下での行動」という捉え方もあります。ことほどさように、多様な意味がある言葉です。

丸 教育に対する考え方・・・内と外のゲーム性

経営シミュレーション(ビジネスゲーム)のモデル
企業人向け教育では学習目的と手段(ゲーム式)をはき違えてはいけません。 ゲームがもたらす勝ち負けは「学習目的達成への動機付け」にすぎないのです。
他の研修技法と比べた本研修の大きな違いは「競い合う」という要素があることです。しかし「競争→夢中→理解に役立つ」という連鎖なら良いのですが、『競争→夢中→勝負に拘る→脱線』のリスクもあります。
コマやカード札の双六風になるほど『会社ごっこ』に陥りやすいものです。その結果が『楽しさのみが記憶に残り、学習内容は?』・・・では困ります。これはゲーム型教育に共通する落とし穴であり、それを理解した上でのコース設計と運営スキルが必要です。

DOMEX入門コース 標準コース  上位コース
内的ゲーム性(競争性)  
外的ゲーム性(形式)   ×
イメージ
ポイント→

アウトプットは
マネジメントゲーム盤?

勝ち負け
経営構造への理解
入門ゲーム
計数やマーケティング、経営構造への理解を養成する
経営シミュレーションは経営幹部への登竜門
経営の総合体験からの教訓抽出を通し、事業能力を養成する
コアコンピタンス 手段としてのゲーム性 教育的なワークシートと
経営モデルの質
経営モデルの臨場感

入門および標準コースは、ビジネスの基本スキル(カネとマーケティング)の養成を広い階層に適用しています。シンプルな経営モデルにユーモアを味付けし、難しいことを楽しく学びます。事前学習やワークシートによる学習性の濃さも特徴です。
会計/簿記を知らなくても、「なるほど、利益はこうやって計算されるのか!」、「在庫が貯まると金回りが悪くなる」等々が体験を通して理解できます。さらに「あちら立てれば、こちら立たず(トレードオフ)」の経営問題に直面することは、視野の拡大にもつながります。
上位コースは総合的な経営教育を目的とした『動的なケーススタディ』です。経営モデルのリアリティを高めることで参加者が没入します。アウトプットは勝ち負けではなく、現実の経営に役立つ教訓抽出です。 詳しくは教育目的をご覧ください。
上位の経営シミュレーション

補足: 研修ゲームの4条件

「研修ゲーム」と呼ぶものには次の特性が必要です。「新しい研修ゲーム」より引用 (昭和52年、日本能率協会出版)
  1. やらされるから、やってみよう型へ
  2. いかに考えさせ、口を開かせるか
  3. プログラムにリズムを持たせる
  4. 適度な仲間意識と競争意識を持たせよ

本コースは全てを備えています。能動的なチーム対抗戦であり、チーム内ではグループ討議が不可欠です。月次や四半期ごとのInput/Outputサイクルはリズム感そのもの。良いメンバーシップと強いリーダーシップによって、ライバルとの企業競争に勝とうとします。

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丸 他団体のビジネスゲーム(マネジメントゲーム)との比較

ボードゲーム型または人生ゲーム(モノポリー,すごろく)風のビジネスゲームやマネジメントゲームとの経営モデル/運営の比較です。 ボード型ビジネスゲームについてはアバロンヒル社のビジネスストラテジーについてのブログがあります。


比較要素 ビジネスゲーム
(マネジメントゲーム)
DOMEXの経営シミュレーション
入門/標準コース
PRIMO-1,PRIMO-2, RoboMaker, PCMaker
上位コースの場合
EXCE/MARK/COST
基本的な特徴
  • 楽しく経営の全体像を学ぶものから、勝負に拘るタイプもある
  • ワークシート型〜交渉ごっこ、コミュニケーション系まで多様
  • やさしく楽しく経営数字を学ぶ
  • プロセス重視
  • PCよりワークシート重視
  • 洞察力を重視
  • リアリティ重視
  • 教訓抽出を重点
モデルの特性
  • 生産販売財務の基本構造を持つものから、単品で現金主義モデルの浅い仕様までいろいろ
  • 近年、コミュニケーション系や交渉型が増え、本来のビジネスゲームではない
  • 決定数は10前後
  • 入門は単品×複数市場
  • 標準は複数商品×複数市場モデル
  • 経営機能の幅と質と深さ重視。リアリティの追及(他団体との違い)
  • 複数品×複数市場×タイムラグの有無
  • 動的ケーススタディ(技法の特徴)
企業モデルのリアリティ
  • 様々だが、短時間でやるモデルは経営構造のリアリティが貧弱
  • 現実感を重視して過度な利益率や回転率を回避
  • PCMakerの例 資本金8千万円、年商5億円、総資産3億円弱。粗利率25%、総資産回転率1.4〜2.0、自己資本比率30%を想定
形態上の特徴
  • 一人型学習が多い
  • ボード型はイメージし易い(可視化)
  • カード(乱数)による偶発性の多寡
  • ボード型の進行は一手ずつの輪番方式
ビジネスゲームの特徴
  • 会社は個人商店ではないから、グループ方式(3〜6人で1グループ)
  • 紙ベースを重視。PCは運営の裏方
  • ケーススタディ風の進行
  • 計画を一度に決める一括方式
  • 交渉機能が豊富

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主な対象者
  • 新入社員〜管理職層
  • 就活生向け
  • 新入社員〜中堅社員層
  • 選抜者、上級職(部課長層)
教育
テーマ
財務会計面
  • 計数概念が弱く、減価償却概念すら無いモデルもある
  • B/Sの行数に注意
  • 独特のマトリックス会計は実務では見かけない
  • 財務会計を優先しダイレクトに決算書へ繋ぐ
  • 信用取引(掛取引)が豊富だからリアル
  • 左に同じ
  • 数字も分からずに戦略を語るな、という順位づけ
  • 経営課題のエッセンスを会計的に再現
管理会計面
  •  マネジメントゲームは管理会計(mPQ=F)に重きを置く
  •  複品のため限界利益が異なるから、管理会計が理解しやすくなる
  • PC計算により、複雑なセグメント別貢献利益まで扱える
 
キャッシュフロー
  • コースにより様々だが、現金主義では資金概念が希薄
  • 泥臭い資金繰り重視
  • キャッシュフローは応用扱い
  • 資金繰りから入る
  • 運転資金概念との関係でキャッシュフローを学ぶ 
経営戦略面
  • ゲーム性が過剰かモデルが単純だと、戦略論に繋ぐには無理やり感がある
  • マーケティング特化を目指すのもある
  • マーケティングの4P戦略を重視
  • コトラー製品市場分析
  • コトラーやポーターの定石理論の体験学習
  • 戦略オプションが豊富
経営
モデル   
商品数
  • 1〜2?
  • 1〜2
  • 1〜3+サービス事業 
商品の属性
  • 同上
  • 一つ
  • 1から2
市場領域 
  • 既存市場型が多い
  • 新市場へ進出可
  • 新市場への展開可能
 単位
  • 金額単位は様々。
  • 製品売価が30円とか、逆に億単位では現実離れする
 
 
  • 千円単位。規模を大きくし過ぎない方がリアリティある
  • 時間(期間)の単位については下記参照
タイムラグ
  • 簡単モデルには無い
  • コマの留め置きで視覚化
  • 生産(仕入)、販売、財務のモノとカネ全てに有る
  • タイムラグは不確実性の演出として不可欠。各種投資にタイムラグが有るから意思決定の重さがでる
決済方式  
  • 現金主義のモデル例は買い物ゲームに近く非現実的
  • 掛け取引のため、売掛/買掛/未払/受取手形/支払手形等による現実的な商取引(タイムラグ)
会社間取引    
  • 競争会社間での取引機能、業務提携が可能。標準〜上位コースでは連鎖倒産の危機を演出
販売確定  
  • 入札方式の例がある
 
  • 入札式の0か1ではなく、中間のある配分方式
研修時間
  • 数時間(双六やカード型)
  • 1〜2日が多い
  • 半日〜1日
  • 標準2日
  • 2日〜標準3日〜最長4日
サイクルの概念
(期間)
 
  • 1期が1年のもの
  • ラウンドやターンという時間軸ではないゲーム概念で呼ぶものがある
  •  入門や標準コースは1期=1カ月単位
  • 上位コースは1期=四半期(3ヵ月)単位
  • 各計数の絶対値は期間と整合性ある大きさにしてある
サイクル数
  • 様々である
  • 2日では4〜5期が多い
  • 1期が1年の例はリアリティに欠く
  • 3期/半日
  • 5期/1日
  • 6〜8期/2日
  • 8期/2日〜12期/3日
  • 期数が多いほど経営のダイナミズム(浮沈)を体験できる
人数
  • コースにより様々
  • 10〜30名が標準
  • 50名まで対応
  • 20名前後
ツール
  • ワークシートとゲーム盤
  • モノポリー風・双六風もある
  • Web型もある
パソコンの有無
テキスト
ドキュメント
 
  • テキストはケーススタディ形式と学習編からなる
  • PowerPointドキュメントは高品質(pp本2冊上梓)。
確認テスト    研修ツール(理解度テスト)を参照
討議性
  • 一人型では討議性が弱い
  • パソコン依存型は討議が特定者に偏るリスク
グループ学習とチームワーク
  • グループ討議はマネジメント教育に不可欠であるとして、最重要視
ヒューマンスキル
  • パソコンやWeb主体の場合は重視されない
  • 一人型ゲームでは難しい
  • 交渉ゲーム型はこの側面が強い
  • チームワーク重視
  • プレゼン場面2回
  • リーダーシップ重視
  • 交渉場面が豊富
  • アセスメントの活用
心理面 ビジネスゲームの心理面
  • 一人型は自由にできる
  • 一人型はゲームの勝ち負けに拘りやすい
  • 相手を出し抜こうとする心理が働く
 
  • 資金繰りの厳しさが、緊張感やプレッシャーを課する
  • 一喜一憂とチーム内での共感
  • 業績不振と好調時の経営者心理を体験
問題点
  • 教義的な運営方針
  • 仕様が浅いモデルは学習テーマとのかい離が目立つ
  • カードやサイコロで偶発性高いとお遊びになる
  • チームバランスが保ちにくい
  • グループ内傍観者の発生
  • 立ち上がりの負荷が高く初めは戸惑う
  • 経営不振企業が全体の進捗を遅らせる
発表場面(プレゼン)   
  • コースによる
  • 模造紙を使うスタイルもある
 
 
  • 講師用プロジェクターと参加者の発表用プロジェクターの二画面構成が最もよい環境である
  • 参加者はPowerPointか紙を書画カメラ付きPJで行う
  • テキストにはプレゼンの解説もあり、普遍的なビジネススキルとして重視する
講師人数と研修コスト
  • 一般的には複数人体制
  • コストは講師人数とツールに比例
  • 講師がすべてを開発して担当
  • 一人で運営するためにローコスト
講師のスキル
  • ルールを知っていたり運営操作ができるだけではオペレータやインストラクターにすぎない。経営幹部や企業人教育での経験と量、企業事例や分析に豊富であることと強い指導力がのぞまれる。

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